みかんはダイエットや美容におすすめできるの?
冬になると食べたくなる果物の代表と言えば「みかん」ですよね。
こたつに入ったり、テレビをしながら1個2個…とついつい手が伸びてしまいますよね。
私もついつい食べ過ぎちゃいます(笑)
みかんに対して
「なんとなく健康によさそう」
「美肌効果ありそう」
というイメージがあると思いますが、みかんの栄養やその効果について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、
・みかんが大好きでよく食べている
・みかんのに含まれる栄養やその効果が知りたい
・みかんが美肌やダイエットにも効果があるのか知りたい
・たくさん食べちゃうけど、食べ過ぎても大丈夫か知りたい
・みかんを食べるときの注意点が知りたい
という方に向けて
・みかんの栄養とその効果
・みかんの美肌やダイエットに関する効果
・みかんを食べるときに注意すること
を解説したいと思います。
この記事を読んで、みかんの良さをよりいっそうわかってもらえると嬉しいです。
みかんの栄養とその効果は?
みかんの栄養成分表
文部科学省より出ている日本食品標準成分表2020年版(https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html)によると、みかんの栄養成分は以下の通りです。
みかん(じょうのう(薄皮+果実))の栄養成分(100gあたり)
※100g:中くらいのみかん1.2~1.5個分
エネルギー (kcal) | たんぱく質 (g) | 脂質 (g) | 炭水化物 (g) | 食物繊維総量 (g) |
49 | 0.7 | 0.1 | 12.0 | 1.0 |
カ リ ウ ム (mg) | カ ル シ ウ ム (mg) | マ グ ネ シ ウ ム (mg) | リ ン (mg) | 鉄 (mg) | 亜 鉛 (mg) | 銅 (mg) | マ ン ガ ン (mg) |
150 | 21 | 11 | 15 | 0.2 | 0.1 | 0.03 | 0.07 |
β-カロテン※ (μg) | β-クリプトキサンチン※ (μg) | ビタミンB1 (mg) | ビタミンB2 (mg) | ナイアシン (mg) |
180 | 1700 | 0.10 | 0.03 | 0.3 |
※β-カロテン、β-クリプトキサンチンはビタミンAの一種です。
ビタミンB6 (mg) | 葉酸 (μg) | パントテン酸 (mg) | ビオチン (μg) | ビタミンC (mg) |
0.06 | 22 | 0.23 | 0.5 | 32 |
みかんはβ-クリプトキサンチン、ビタミンCが豊富
みかんの栄養の中で、特筆すべきなのはβ-クリプトキサンチン、ビタミンCです。
日本くだもの農協HP(http://kudamono-noukyo.com/)厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2020年版)(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html)によると、β-クリプトキサンチン、ビタミンCの成人の一日摂取推奨量は以下の通りです。
β-クリプトキサンチン | ビタミンC |
3mg | 100mg |
みかん1個(約80g)を食べれば、一日推奨摂取量の
・β-クリプトキサンチン:約50%
・ビタミンC:約25%
を摂ることができます。
では、それぞれの栄養素について説明いたしますね!
β-クリプトキサンチンのはたらき
β-クリプトキサンチン…なんだか噛んでしまいそうな名前の栄養素ですよね(笑)
β-クリプトキサンチンはニンジン等に多く含まれているβ-カロテンの仲間です。
体内ではビタミンAに変換されます。
β-クリプトキサンチンの主な働きは6つあります。(以下、オレオサイエンス第12巻第10号参照)
①肝機能改善
みかんの産地である静岡県三ケ日町で行われた研究によると、β-クリプトキサンチンを摂取することで、アルコール摂取や高血糖により生じるγ-GTP※の上昇を抑えられる可能性が示されています。
※γ-GTPは肝臓-胆道系に分布している酵素で、アルコール摂取により値が上昇します。
そのため、γ-GTPの値はアルコール性肝障害の指標として用いられています。
(基準値(男性50IU/L、女性32IU/L)を超えると肝障害の疑いがあると言われています。)
②動脈硬化の予防
静岡県三ケ日町で行われた研究によると、β-クリプトキサンチンの摂取により、動脈硬化のリスクを約半分にできる可能性があると示されています。
③インスリン抵抗性の改善
インスリンは血糖値を下げるホルモンであり、インスリン抵抗性とはインスリンの効きにくさの指標となっています。
そのため、インスリン抵抗性は糖尿病と深い関係があります。
静岡県三ケ日町で行われた研究によると、β-クリプトキサンチンを摂取することでインスリン抵抗性の上昇を防ぐ可能性があると示されています。
④骨密度の改善
静岡県三ケ日町で行われた研究によると、閉経女性においてβ-クリプトキサンチンの血中濃度が高い人ほど骨密度が高く、さらに骨密度が低下するリスクも低くなることが示された。
なお、β-クリプトキサンチンはビタミンCと一緒に摂取することで、骨密度が低下するリスクをさらに下げられるということも示された。
⑤メタボリックシンドロームリスクの低減
静岡県三ケ日町で行われた研究によると、喫煙者ではβ-クリプトキサンチンの摂取によってメタボリックシンドロームのリスクが低減する可能性があると示された。
なお、本研究では非喫煙者に対してはメタボリックシンドロームのリスク低減は確認されませんでした。
⑥酸化ストレスの低減
静岡県三ケ日町で行われた研究によると、喫煙及び飲酒を行うことで血中のβ-クリプトキサンチンの濃度の低下が起こることが示された。
これは、喫煙や飲酒を行うことで生じる酸化ストレスに対し、β-クリプトキサンチンが抗酸化作用を発揮して消費されたためだと考えられています。
ビタミンCのはたらき
ビタミンCといえば肌にいい、というイメージを持つ方も多いでしょう。
ビタミンCの主な働きは以下の3つです。
※書いている内容はイチゴの栄養は?美容・ダイエット効果もあるの?に記載した内容とほぼ同じです。
①コラーゲンの合成
ビタミン C は、皮膚や細胞のコラーゲンの合成に必要な栄養です。
そのためビタミンCには、体の傷を治癒したり、血管を丈夫にしたりする働きがあります。
②抗酸化作用
ビタミンCはビタミンEと協力して、たばこの煙や紫外線等から発生する活性酸素を消去して細胞を保護する働きがあります。
③免疫機能のサポート
ビタミンCには植物性食品からの鉄の吸収を促進する働きがあります。
鉄は細胞に酸素を運ぶことで、免疫が正常に機能するのを助けます。
そのため、ビタミンCには鉄の吸収を促進して、免疫機能をサポートする働きがあります。
みかんが美肌やダイエットへもおすすめな理由
このようにみかんは美味しいだけじゃなくて、体にいい栄養がいっぱい含まれています。
もちろん美肌やダイエットへにもおススメできます!
では、美肌やダイエットにもおススメできる理由を紹介していきますね。
みかんが美肌におすすめな理由
①ビタミンCが豊富に含まれている
ビタミンCは皮膚や細胞のコラーゲンを合成する働きを持っており、美肌を作るのに必要な栄養素です。
みかん1個(約80g)を食べることで、一日に必要なビタミンCの約1/4が摂取できます。
食事後や間食に、ケーキやチョコレートのお菓子の代わりに積極的に取り入れたいですよね!
②抗酸化作用が高い
みかんにはβ-クリプトキサンチンとビタミンCが豊富に含まれていますが、両方とも抗酸化作用が高い成分です。
紫外線を浴びたりたばこの煙を吸ったりすると、体内では活性酸素が発生します。
活性酸素はシミや肌荒れの原因になる美肌の天敵です。
みかんを食べることで、美肌の天敵である活性酸素を消去することができるのです!
みかんがダイエットにおすすめな理由
①カロリーが低い
みかん1個(約80g)のカロリーは約40kcalです。
2個食べちゃっても100kcal以下なので、同じ量のチョコレートやケーキを食べるよりもはるかに低カロリーです。
みかんなら、持ち運びや皮むきが楽なので小腹が空いたときちょこっと食べるのにも適してますよね。
高カロリーなお菓子を食べるよりもみかんを食べることで、ダイエットにつながります。
②糖質やGI値も果物の中では低い
「カロリーは低くても、果物は糖質やGIが気になる…」
そう思う方もいるでしょう。
しかし、みかんは糖質やGI値※も果物の中では低い方なのです!
※GI値:グリセミック・インデックスの略。血糖値の上昇作用指標。GI値が高い方が血糖値が上がりやすく、太りやすいと言われている。
みかん | リンゴ | バナナ | キウイ | |
糖質 | 11.3g | 14.1g | 22.5g | 11.5g |
GI値 | 33 | 34 | 58 | 58 |
このようにみかんは果物の中でも糖質やGI値は低い方なので、ダイエット中でも安心して食べることができます。
みかんを食べるときに注意すること
美味しくて、美容にもダイエットにも効果が期待できるみかんですが、食べるときにはいくつか注意があります。
注意すること①みかんのすじや袋も食べるようにする
みかんのすじや袋、「美味しくないから…」といって食べるときに取り除いている人もいるのではないでしょうか?
実はみかんのすじには食物繊維や血流改善効果が期待できるヘスペリジンといった体にいい成分がいっぱい含まれているのです。
今まで「すじや袋は捨てていたよ…」という人は、今後はすじや袋も残さず食べるようにしましょう。
注意すること②食べ過ぎると顔や手が黄色くなることもある
「みかんを食べると手が黄色くなる」というのはよく聞いたことがあると思います。
中には「都市伝説では?」と思っている人もいるかもしれませんが、これは本当の話です。
手や顔を黄色くする原因はなんと、みかんの特徴的な栄養素としても紹介したβ-クリプトキサンチンなのです。
みかんをたくさん食べるとβ-クリプトキサンチンは皮下脂肪に溜まります。
そのため、実は手や顔だけでなく全員の皮膚が黄色くなることもあるのです。
なお、一度黄色くなっても、みかんを食べることをやめれば自然に元に戻ります。
注意すること③食べ過ぎるとお腹を壊すことがある
みかんは水分や食物繊維を多く含みます。
また、冷たい方が美味しく食べられることから、寒い冬でも冷たい状態で食べることが多いです。
そのため、食べ過ぎるとお腹を壊してしまうことがあります。
お腹の弱い方は食べ過ぎに注意するとともに、あまり冷たくない状態で食べるようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、
・みかんの栄養とその効果
・みかんの美肌やダイエットに関する効果
・みかんを食べるときに注意すること
を説明しました。
ケーキやチョコレートといったお菓子の代わりにみかんを食べることで、美肌やダイエットの効果が得られるので、ぜひ試してくださいね!
コメント