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医薬品・医療行為については効果を保証するものではなく、一般的な情報をもとに解説しています。気になる症状がある場合は、必ず医師・薬剤師など専門家へご相談ください。
「この頬のもやもや、肝斑?それとも普通のシミ?」
鏡を見てそんなふうに悩んだことはありませんか?
肝斑とシミはどちらもメラニン色素が原因の色素トラブルですが、
原因や治療法、ケアの方向性がまったく異なります。
間違ったセルフケアを続けてしまうと、かえって悪化してしまうケースも…。
この記事では、薬剤師であるAthyriaが
初心者の方にもわかりやすく、肝斑とシミの見た目・原因・治療法の違いを解説します。
後半では、セルフケアで役立つ化粧品の選び方も紹介しています。
☑「自分のシミが肝斑かどうか見分けたい」
☑「皮膚科に行く前に基礎知識を知っておきたい」
そんな方におすすめの内容です。
次の見出しでは、まず「肝斑と一般的なシミの基本的な違い」を表で整理していきましょう。
肝斑とシミの基本的な違い
肝斑とシミ(一般的には「老人性色素斑」など)は、見た目が似ているため混同されがちですが、
原因・できやすい部位・治療法が異なる別のタイプの色素沈着です。
まずは、特徴をわかりやすく表で比較してみましょう。
| 比較項目 | 肝斑(かんぱん) | 一般的なシミ (老人性色素斑など) |
|---|---|---|
| 出やすい部位 | 両頬・口まわり・額 | 頬骨・こめかみ・手・デコルテ |
| 色 | 薄い茶色〜灰褐色 | 濃い茶色〜黒褐色 |
| 形 | もやっと広がる | 境界がはっきりしている |
| 左右差 | 左右対称になりやすい | 片側だけに出ることも多い |
| 主な原因 | ホルモンバランスの乱れ・摩擦 | 紫外線・加齢・炎症 |
| 好発年齢 | 30〜50代の女性に多い | 幅広い年齢層 |
| 治療法 | 内服・レーザートーニング系 | IPL(光治療)・スポットレーザー |
肝斑は「頬骨のあたりに左右対称でぼんやり」と出るのが特徴。
一方、シミは「境界がくっきりしていて片側だけ」に現れることが多く、
紫外線ダメージの蓄積による光老化が主な原因です。
「なんとなく顔がくすんで見える」「頬のもやっとした影が消えない」
そんなときは、肝斑の可能性を疑ってみてもよいでしょう。
ただし、自己判断は禁物。
シミ治療向けの強いレーザーを肝斑に当ててしまうと、
かえって色が濃くなることもあるため、必ず専門クリニックで診断を受けましょう。
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見た目で見分けるポイント3つ
肝斑とシミは、どちらも茶色い色素沈着ですが、
よく観察すると見た目に違いがあります。
ここでは、鏡を見ながらチェックできる3つのポイントを紹介します。
① 境界のぼやけ方をチェック
- 肝斑:境界があいまいで、「もやっ」と広がる。
- シミ:輪郭がくっきり、円形や楕円形の“しみ”っぽい形。

イメージとしては…
コーヒーを布に落としたような“にじみ”が肝斑
ポツンとインクを落としたようなのがシミ
② 左右対称に出ていないかを見る
- 肝斑は、頬骨のあたりに左右対称で出やすい。
- シミは、片側だけ・こめかみや鼻の横などに単発で出ることが多い。

とくに頬骨のライン上にうっすら広がる場合は、肝斑の可能性が高いわよ
③ 肝斑は「線状」「面状」に広がる
- 肝斑は、両頬から鼻下・口まわりにかけて広範囲に出ることが多く、
肌のトーン全体がくすんで見えることも。 - シミは点在することが多く、「濃い部分がポツポツ」出ている印象。
これら3つの特徴をすべて満たす場合、
「肝斑の疑い」があるものの、最終的な判断は医師による診断が必須です。
肝斑とシミは治療アプローチが異なるため、
まずは専門クリニックで肌状態をチェックしてもらいましょう。

左:肝斑(もやっと広がる)/右:シミ(くっきり丸く出る)
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原因の違いを知ると対策が見える
肝斑とシミは、どちらも「メラニン」という色素が関係していますが、
メラニンが増える原因が異なるため、アプローチ方法も変わってきます。
肝斑の主な原因:ホルモンバランスと摩擦刺激
肝斑は、紫外線だけでなくホルモンバランスの乱れが深く関係しているといわれています。
とくに30〜50代の女性に多く、以下のようなタイミングで悪化しやすい傾向があります。
- 妊娠・出産・更年期などでホルモンが変化するとき
- ピルの服用やストレスでホルモンが乱れているとき
- クレンジングやスキンケアで肌をこすりすぎているとき
このようなときは、肌の防御反応が強く出てメラニンが過剰生成されやすくなります。
さらに、摩擦刺激(タオルでのふき取り、マスクの擦れ、枕の圧力など)も悪化要因に。

肝斑対策は「刺激を減らす」「ホルモンリズムを整える」ことが第一歩。
生活習慣やスキンケアの見直しも大切よ。
シミの主な原因:紫外線と加齢によるメラニン蓄積
一方、シミ(老人性色素斑)は、長年の紫外線ダメージが主な原因。
紫外線を浴びることで、肌はメラニンを作って紫外線から細胞を守りますが、
ターンオーバーの低下や加齢によってメラニンが排出されず残ってしまうのです。
- 日焼け止めを塗らずに外出する日が多い
- 紫外線量が多い季節に強く焼けた経験がある
- 加齢でターンオーバーが乱れている
これらが重なると、頬骨やこめかみなど光の当たりやすい場所に
「境界がはっきりした濃いシミ」として残ります。

紫外線は季節を問わず降り注ぐため、冬でもUVケアは必須よ
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原因を知れば、ケアの方向性が見えてくる
- 肝斑 → ホルモン・摩擦対策+内服・トーニング系治療
- シミ → 紫外線対策+スポット治療や美白ケア
つまり、「同じシミのように見えても、根本原因が違う」ため、
ケアを誤ると改善どころか悪化するおそれもあります。
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治療とケアの違い
肝斑とシミは、原因が違う=治療・ケアの方向性も違うのが特徴です。
同じ「美白ケア」でまとめてしまうと、逆効果になることもあるため、正しい区別が大切です。
一般的に、
- 肝斑は内服薬(トラネキサム酸など)による内側からのアプローチが第一選択
- シミはレーザーや光治療+外用薬(ハイドロキノンなど)による外側からの治療が主流
です。
また、美容液(化粧品)はどちらにも共通して、
「悪化を防ぎながら治療効果を底上げする」サポート的ケアとして位置づけられます。
肝斑とシミの治療・ケア比較表
| 目的 | 肝斑(かんぱん) | 一般的なシミ(老人性色素斑など) |
|---|---|---|
| 内服 | トラネキサム酸・ビタミンC・L-システインなどで炎症やメラニン生成を抑制 (日本で第一選択) | 医師の判断でビタミンC・E・L-システイン・トラネキサム酸などが補助的に処方されることがある |
| 外用薬(医薬品) | 日本では内服が第一選択だが、海外ではハイドロキノン・トレチノイン・ステロイドを組み合わせた外用療法(トリプルコンビネーション)が一般的 | ハイドロキノン・レチノールなどでターンオーバー促進。医師管理下で高濃度使用も可能 |
| 美容液(化粧品) | トラネキサム酸・アルブチン・ナイアシンアミドなど配合の低刺激アイテム | ビタミンC誘導体・ハイドロキノン・レチノール配合アイテムなどでトーンアップを狙う |
| 美容医療 | ピコトーニング・レーザートーニングなど低出力治療 | IPL(フォトフェイシャル)・スポットレーザーなど高出力治療 |
| 注意点 | 強い光・摩擦・刺激で悪化することがある | 肝斑よりもレーザー刺激に強い傾向あり |
肝斑の治療・ケア
💊 内服(日本での第一選択)
日本では、トラネキサム酸の内服が肝斑治療の基本。
ビタミンC・L-システインなどを併用し、メラニン生成や炎症反応を穏やかに抑えるのが一般的です。
医師の処方のほか、薬局でも相談できるOTC医薬品もあります。

トラネキサム酸は“攻める”より“守る”タイプの治療。
長期的に続けることで肌全体のトーンを安定させるわ。
🧴 外用薬(医薬品)
海外では「トリプルコンビネーション療法」と呼ばれるハイドロキノン・トレチノイン・ステロイドを組み合わせた外用薬がスタンダード治療として行われています。
日本では、医師の判断で低濃度のハイドロキノンやトレチノインを短期間使用し、トラネキサム酸やグリチルリチン酸と併用するケースもありますが、内用薬が第一選択となります。
強力な漂白作用を持つ一方で、皮膚刺激・依存性のリスクもあるため、日本では慎重に取り扱われています。
💧 美容液(化粧品)
刺激を避けたい人には、トラネキサム酸・ナイアシンアミド・アルブチン配合の美白美容液が◎。
肌のバリアを保ちながら、トーンアップをサポートできます。
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化粧品は「メラニン生成を抑える」サポート。
即効性より“悪化させない継続ケア”を意識してね。
💡 美容医療
肝斑は刺激に弱いため、ピコトーニングやレーザートーニングなどの低出力治療が主流です。
照射を重ねながら少しずつメラニンを減らしていくアプローチが一般的。
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シミの治療・ケア
💊 内服
医師の判断によって、ビタミンC・E・L-システイン・トラネキサム酸・プラセンタ製剤などが
処方されることがあります。
これらはメラニンの酸化や生成を抑え、紫外線ダメージや色素沈着の改善をサポートします。
ただし、内用薬はあくまで外用治療や美容医療の“補助的な位置づけ”。
単独で劇的な改善をもたらすものではなく、
外用薬やレーザー治療と組み合わせて使うことで、より安定した美白効果が期待できます。
サプリメントでも似た成分が使われますが、医薬品として処方される場合は成分量や目的が異なります。
🧴 外用薬(医薬品)
ハイドロキノン・トレチノインなどでターンオーバーを促進。
炎症性色素沈着(PIH)を防ぐため、濃度と期間は医師の管理下で。
海外では4%以上のハイドロキノンを使用する例もあります。
💧 美容液(化粧品)
ハイドロキノン・ビタミンC誘導体・レチノール配合の美容液で、
肌全体をトーンアップ。美白有効成分を組み合わせることで相乗効果が期待できます。
※ハイドロキノン配合製品は夜のみ使用し、翌朝は必ず日焼け止めを。
💡 美容医療
フォトフェイシャル(IPL)やスポットレーザーでピンポイント治療が可能。
数回の施術でトーンアップを実感しやすい傾向があります。
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共通して大切なのは「守りのケア」
どちらのタイプも、紫外線対策・保湿・摩擦を避けるのが基本。
外用や施術を行う場合でも、「攻めるケア」と「守るケア」のバランスが大切です。
セルフケアで気をつけたいポイント
肝斑やシミの治療を始めたあとは、日常のちょっとした習慣で
“悪化を防ぐ”ことがとても大切になります。
ここでは、今日から意識したい4つのポイントを紹介します。
① 摩擦を減らす
肝斑の悪化原因のひとつが「こする刺激」。
洗顔やクレンジングのときにゴシゴシこすったり、
タオルで強くふき取るのはNGです。
- クレンジングはやさしくなじませ、こすらず落とす
- 洗顔後はタオルで押さえるように水分を取る
- マスクやメガネの擦れにも注意

クッション性の高いマスクや、摩擦レス素材のフェイスタオルもおすすめよ
② 紫外線対策は季節を問わず
シミも肝斑も、紫外線を浴びることで悪化しやすくなります。
曇りの日や冬でも、UV-Aはガラスを通して肌に届くため油断は禁物。
- 毎朝の日焼け止めを習慣化(SPF30〜50+、PA+++以上)
- 外出先でも2〜3時間おきに塗り直す
- 日傘・帽子・サングラスで物理的にブロック
③ ホルモンバランスとストレスケア
特に肝斑は、ホルモン変動やストレスの影響を受けやすい皮膚トラブル。
自律神経が乱れるとターンオーバーも滞り、シミも濃く見えやすくなります。
- 睡眠時間を確保(6〜7時間を目安に)
- 食事はタンパク質・ビタミンB群・鉄を意識
- 軽い運動やストレッチで血行を整える

ストレスを減らすことも美白ケアにつながるわ。
何事も無理に完璧を目指さず、できる範囲でコツコツ続けましょう。
④ スキンケアは「足す」より「整える」
強いピーリングや高濃度美白剤を重ねるほど、
一時的に明るく見えてもバリア機能が低下して逆効果になることがあります。
- 保湿をベースに、肌のバリアを守る
- 刺激を感じたら美白アイテムを一時休止
- 肌の調子に合わせて「引き算のスキンケア」を意識

肌の調子に合わせて低刺激のものに切り替えてね
💡肌を「守るケア」こそが最短ルート
肝斑もシミも、共通して大切なのは「悪化させない環境をつくること」。
治療は医師のサポートで進めつつ、
毎日のスキンケア・紫外線対策・生活習慣で“肌を育てる意識”を持つのがポイントです。
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まとめ|まずは見極めからスタート
肝斑とシミは、見た目こそ似ていますが、
原因も治療もケアの方向性もまったく違う肌トラブルです。
- 肝斑は、ホルモンや摩擦など“内的要因”が関係しやすく、内服治療が中心。
- シミは、紫外線などの“外的要因”によって起こり、レーザーや外用薬が有効。
- 美容液(化粧品)はどちらの場合も「悪化を防ぐ+治療の底上げ役」として活躍。
まずは、「自分の肌のシミがどのタイプなのか」を知ることが第一歩です。
見分けがつきにくい場合は、自己判断せずに美容皮膚科やクリニックで相談しましょう。

同じ“シミ”でも、原因を知ることが最短ルート。
焦らずに少しずつ整えていく意識が大切よ。
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